
『物質の状態変化』
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。
目次
物質の三態
物質は、温度、圧力の影響により、固体、液体、気体と形を変えて存在します。
例えば水で説明すると
通常温度⇨液体
加熱して沸騰させる⇨気体(水蒸気)
0℃以下に冷却⇨固体(氷)
になります。
一般的な状態変化
物質の気体・液体・固体の三態間の変化を状態変化といいます。その変化の形は下図の通りです。
①液化:気体が液体に変化すること。凝縮ともいう。
②気化:液体が気体に変化すること。蒸発ともいう。
③融解:固体が液体に変化すること。
④凝固:液体が固体に変化すること。
⑤昇華:気体が固体に変化すること。及び固体が気体に変化すること。※どちらも同じ呼び方
またこれらの変化には熱の吸熱(熱を吸収)と放熱(熱を放出)が発生します。
★固体 ⇨ 《融解熱》 ⇨ 液体 ・・・熱を吸収(吸熱)
★固体 ⇦ 《凝固熱》 ⇦ 液体 ・・・熱を放出(放熱)
★液体 ⇨ 《蒸発熱》 ⇨ 気体 ・・・熱を吸収(吸熱)
★液体 ⇦ 《凝縮熱》 ⇦ 気体 ・・・熱を放出(放熱)
水の状態変化
①融点:固体(氷)が熱せられて液体に変わることを融解といい、その時の一定の温度のこと。なお融解の開始から終了までは温度の変化はない。
②凝固点:液体(水)から固体(氷)に変わることを凝固といい、その時の一定の温度のこと。なお凝固の開始から終了までは温度の変化はない。
③沸点(沸騰点):液体(水)から気体(水蒸気)に変わることを沸騰といい、その時の一定の温度のこと。なお沸騰して気化が続くまでは温度の変化はない。
[補足]一般に温度が高くなると気化は活発になる。液体の表面から気化が起こる状態を蒸発といい、液体の表面だけでなく、その内部からも気化して蒸気泡を発生する現象を沸騰、その時の温度を沸点(沸騰点)という。
④凝縮点(液化点):水蒸気(気体)から液体(水)に変わることを凝縮(液化)といい、その時の一定の温度のこと。なお凝縮の開始から終了までは温度の変化はない。
温度の基本
温度は、温冷の度合いを表す指標である。下記3つが代表的な温度である。
●摂氏温度(セルシウス温度):単位は℃。1気圧の環境で、水の凝固点を0℃、沸点を100℃として、その間を100等分して定めた温度のこと。
●絶対温度:単位はK(ケルビン)。シャルルの法則で、気体の体積が0になる温度(-273℃)を絶対温度という。
●華氏温度(ファーレンハイト度):単位は℉。1気圧の環境で、水の凝固点を32℉、沸点を212℉として、その間を180等分して定めた温度のこと。
T=t+273〔K〕

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