乙4講座のほうには、『法令』『物理･化学』の分野の講座がありますので、下記にあるINDEXからご確認ください。
第2回目の対策講座の今回は、
【第1類の性状～無機過酸化物】(分類：乙1類)
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。
Coming soon!
危険物取扱者試験 乙4種対策講座用INDEX
目次
第1類の性状
第1類の危険物は、消防法別表第１の第1類の品名欄に掲げるもので、酸化性固体と呼ばれ、下記のものが挙げられる。
共通な性状としては、
･状態：ほとんど無色、または白色の固体
･燃焼性：不燃性(無機化合物)
･酸素を含有し、加熱等により酸素を発生させる酸化剤
･比重は1より大きい。(=水に沈む)
･水に溶けるものが多い。
無機過酸化物の性状
無機過酸化物は、過酸化水素の水素イオン2個が金属イオンに置き換えられた化合物の総称になります。
☆周期表第1属に属するNa(ナトリウム)、K(カリウム)などのアルカリ金属
☆周期表第2属に属するMg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)などのアルカリ土類金属
※危険性はアルカリ金属の方が高い。
そのほかの特徴として･･･
加熱→無機過酸化物と酸素に分解する。
酸→過酸化水素が分解され、酸素を発生する。
1)無機過酸化物(アルカリ金属)の性状
①過酸化カリウム【K2O2】
：オレンジ色の粉末
：融点(490℃)以上で分解し、酸素が発生する。
：水と反応して、酸素と水酸化カリウムが発生する。
：吸湿性が強く、潮解性を有する。
：接触すると皮膚を腐食させる。
②過酸化ナトリウム【Na2O2】
：淡黄色の粉末 (純粋なものは白色)
：約660℃で分解し、酸素が発生する。
：水と反応して、酸素と水酸化ナトリウムが発生する。
：吸湿性が強い。
2)無機過酸化物(アルカリ土類金属)の性状
①過酸化カルシウム【CaO2】
：無色の粉末
：275℃以上で爆発的に分解し、酸素が発生する。
：水に溶けにくいが、酸に溶けやすい。⇒過酸化水素を発生
：アルコール、エーテルには溶けない。
②過酸化マグネシウム【MgO2】
：無色の粉末
：加熱すると酸素を発生し、酸化マグネシウムが生成される。
：水には溶けないが、反応して酸素が発生する。⇒過酸化水素を発生
③過酸化バリウム【BaO2】
：白色、または灰色の粉末
：約840℃で分解し、酸素と酸化バリウムが発生する。
：水に溶けにくいが、酸、または熱水により分解し、酸素が発生する。
無機過酸化物の貯蔵と取り扱い
･第6類のみ同時貯蔵が可能である。(第2、3、4、5類とのは混載不可。下表参照)
･金属製、ガラス製の容器で貯蔵する。
･第1種酸化性固体(危険等級Ⅰ)であるため、指定数量は50Kgである。
1)無機過酸化物(アルカリ金属)の貯蔵･取り扱い
①過酸化カリウム【K2O2】
：容器を密栓して保存(水分の混入を防ぐ)する。
：有機物や可燃物を近づけない。
：加熱･衝撃を避ける。
②過酸化ナトリウム【Na2O2】
：容器を密栓して保存(水分の混入を防ぐ)する。
：有機物や可燃物を近づけない。
：加熱･衝撃を避ける。
2)無機過酸化物(アルカリ土類金属)の貯蔵･取り扱い
①過酸化カルシウム【CaO2】
：容器を密栓して保存する。
：希酸類との接触を避ける。
：加熱を避ける。
②過酸化マグネシウム【MgO2】
：容器を密栓して保存する。
：酸類との接触を避ける。
：加熱･衝撃を避ける。
③過酸化バリウム【BaO2】
：容器を密栓して保存する。
：酸類との接触を避ける。
：加熱･衝撃を避ける。
無機過酸化物の消火方法
･消化方法は、水と激しく反応する物質が多いので注水消化を避け、乾燥砂等による窒息消化、炭酸水素塩類を使用する粉末消火薬剤を用いて消火が適している。
下の講義内容も是非ご覧下さい！！
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