QC検定

『管理図の考え方、使い方』-【QC検定の対策講座】#28

サブロー
こんにちは。管理人のサブローです。QC検定2級の資格取得を最終的な目的として解説をしていきたいと思います。

第28回目の対策講座(手法編#20)の今回は、

管理図の考え方、使い方

の説明をしていきますので、よろしくお願いします。

モグゾー
こんにちは。サポート役のモグゾーです。2級を対象としていますが、内容は3級、4級も網羅しています。また参考として対象級を記載していますが、4級に関しては記載の中でも基本的な部分のみを押さえればよいかと思います。

QC=Quality Controlの略で品質管理の意味。また職場内で自発的に集まった少人数の集団が、製品・サービスの品質管理や改善、不具合品の低減、安全対策に取り組む(QC活動)ことをQC活動という。

↓QC(品質管理)検定の概要に関しては、下記リンクをご覧ください↓

↓QC(品質管理)検定講座のINDEXは下記リンクをご覧ください(随時更新予定)↓




管理図の考え方、使い方

<参考> 必要知識:1級:◎  2級:◎  3級:◎  4級:〇
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目

管理図とは

管理図(Control chart)とは、工程が安定しているか否かを判断するための折れ線グラフです。

同じ人、同じ機械、同じ材料、同じ方法で製品を製作したとしても、製品の品質には「ばらつき」が生じるため、管理が必要です。

管理図は、

①工程が安定な状態にあるかどうかを調べるため

②工程を安定な状態に保持するため

に用いられます。

管理図の種類

<計量値に用いる管理図>

・xバ- - R 管理図:平均値と範囲の管理図    ※xバーはxの上に-

・xウェーブ - R 管理図:メディアンと範囲の管理図     ※xウェーブはxの上に~

・x - Rs 管理図:個々の測定値と移動範囲の管理図

<計数値に用いる管理図>

・pn管理図:不良個数の管理図

・p管理図:不良率の管理図

・c管理図:欠点数の管理図

・u管理図:単位当たり欠点数の管理図

管理図の例と用語

〇中心線(CL:Center Line)➩平均値を示す中心線で、実線で引きます。

〇管理限界線:中心線の上下に破線で引き、上側を上方管理限界線、下側を下方管理限界線といいます。

上方管理限界線(UCL:Upper Control Limit)

下方管理限界線(LCL:Lower Control Limit)

※一般的にこれらの管理限界線は、中心線から標準偏差の3倍(3σ)の幅をとっています。この間には約99.7%の打点値が入り、約0.3%が管理幅の外側に外れます。

〇群:サンプリングされたデータのかたまり。横軸をとります。

〇特性値:縦軸をとります。

管理図の見方

管理図を見て、工程が安定状態か否かの判定基準は下記の2つが基本である。

★プロット(打点)が管理限界線の外に出ない

★プロット(打点)の並び方にくせがない

また異常でないのに異常と判断してしまう誤りを第1種の誤り(慌てものの誤り)、逆に異常なのに異常でないと判断してしまう誤りを第2種の誤り(ぼんやりものの誤り)と呼んでおり、これらを理解した上で管理図を読み解く必要があります。

第1種の誤り(慌てものの誤り)

異常が発生していないのに、『異常が発生した』と判断する誤りです。管理限界線は標準偏差の3倍、いわゆる3σの位置に設定しています。確率的には特性値が正規分布に従うときは、限界から外れる確率は0.3%あるということです。(αで表します)

第2種の誤り(ぼんやりものの誤り)

異常が発生しているのにそれを見逃す誤りです。工程が安定していないのにかかわらず、管理限界線の内側にデータが入っているため、工程が安定しているという誤りになります。(βで表します)

工程異常の判定

異常判定ルールはJIS Z 9021(日本工業規格 「シューハート管理図」)では、以下の8つで構成されています。
上方管理限界線と下方管理限界線の間を1σ(シグマ)で6つの領域に分けて、その領域をA、B、C、(CL)、C、B、Aとします。
また極端に外れたものだけでなく、ルール7のように中央により過ぎても異常であると判定します。

★ルール1:1点が領域Aを超えている


★ルール2:9点が中心線に対し、同じ側にある
(本来中央に平均があるはずなのに、片側に偏っている➩平均値がシフトしてしまっている可能性を表している異常)

★ルール3:6点が増加、または減少している
(一定の規則性により、トレンドが出来てしまっている状態➩何か特異なことが起きている可能性があるとして異常)

★ルール4:14の点が交互に増減している
(規則性がある➩何かしらの特異なことが起きている可能性があるとして異常)

★ルール5:連続する3点中2点が領域A、またはそれを超えた領域にある
(本来中央に平均があるはずなのに、片側に偏っている➩平均値がシフトしてしまっている可能性を表している異常)

★ルール6:連続する5点中4点が領域B、またはそれを超えた領域にある
(本来中央に平均があるはずなのに、片側に偏っている➩平均値がシフトしてしまっている可能性を表している異常)

★ルール7:連続する15点が領域Cにある

★ルール8:連続する8点が領域Cを超えた領域にある

モグゾー
それでは、今回はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました!
下の講義内容も是非ご覧下さい!!

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2020年6月12日公開 | 2020年10月8日更新

 

 

 

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