
第1回目の対策講座の今回は、
危険物取扱者試験 乙4の資格について
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。
↓危険物取扱者試験 乙4対策講座のINDEXは下記リンクをご覧ください(随時更新予定)↓
《危険物乙4種 今日のチャレンジ問題》
今回の講座の範囲に捕らわれず、試験に出そうな問題を1題出題します(^o^)
少しずつ問題に慣れていきましょう!
Q.屋外貯蔵タンクに第4類のある危険物が1000リットル貯蔵されている。比重が1.26、引火点が-30℃、発火点が90℃の非水溶性の危険物である。法令上このタンクには指定数量の何倍の危険物が貯蔵されていることになるか?
1. 5倍
2 10倍
3 20倍
4 30倍
5 40倍
目次
危険物取扱者とは?
危険物取扱者とは消防法で定められている、可燃性・引火性の高い危険物等を取り扱うために必要となる国家資格になります。一定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う化学工場、ガソリンスタンド、石油貯蔵タンク、タンクローリー等の施設には、危険物を取り扱うために必ず【危険物取扱者】を常駐させなければいけません。
危険物取扱者の業務
甲種危険物取扱者は全類の危険物、乙種危険物取扱者は指定の類の危険物について、取り扱いと定期点検、保安の監督ができます。又甲種もしくは乙種危険物取扱者が立ち会えば危険物取扱者免状を有していない一般の者も、取り扱いと定期点検を行うことができます。
丙種危険物取扱者は、特定の危険物(ガソリン、灯油、軽油、重油など)に限り、取り扱いと定期点検ができます。
危険物取扱者の受講義務
化学工場やガソリンスタンドなどで、危険物の取り扱い作業に従事している危険物取扱者は、危険物の取り扱い作業の保安に関する新しい知識、技能の習得のため、3年以内に一度、期間内ごとに、都道府県知事が行う講習(危険物規制の趣旨、危険物関連法令の改正概要、施設の保安管理等についての周知、危険物施設から災害を防止)を受けなければなりません。
対象 | 期間 |
新たに従事する方 | 新たに従事する日から1年以内に受講が必要 |
(以後3年以内毎に1度の受講が必要) | |
新たに従事する方で過去2年以内に免状の交付又は講習を受けている方 | 「免状の交付日」もしくは「危険物保安講習を受けた日」から見て3年以内受講が必要 |
(以後3年以内毎に1度の受講が必要) | |
継続して危険物取扱作業に従事している方 | 3年以内毎に1度の受講が必要 |
従事していない方・従事しなくなった方 | 受講の義務はない |
危険物取扱者免状の種類
危険物取扱者の資格には大きく分けて『甲種』、『乙種』、『丙種』の三種類あり、それぞれの資格で取扱い、立合いができる危険物の種類が違います。取扱いとは、一定量を超える量の製造、販売、貯蔵、移動のことを指し、立合いとは資格が必要な作業を無資格者が行う際にその作業が安全に行われるよう監視、指示をすることを指します。
免状の種類 | 取扱いのできる危険物 | |
甲種 | 全種類の危険物 | |
乙種 | 第1類 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類などの酸化性固体 |
第2類 | 硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム、引火性固体などの可燃性固体 | |
第3類 | カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄りんなどの自然発火性物質及び禁水性物質 | |
第4類 | ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体 | |
第5類 | 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、アゾ化合物、ヒドロキシルアミンなどの自己反応性物質 | |
第6類 | 過塩素酸、過酸化水素、硝酸、ハロゲン間化合物などの酸化性液体 | |
丙種 | ガソリン、灯油、軽油、重油など |
試験日程・受講費用
下記ショートカット先の公式HPにて最新の情報が公開されていますので、そちらをご覧下さい。
a) 試験日程
b) 受講費用
甲種 | 6,600円 |
乙種 | 4,600円 |
丙種 | 3,700円 |
2020年12月現在
※合格後した場合の免状発行時に、収入証紙代等の申請費用が必要なので、その辺りも注意してください。
危険物取扱者 乙4の合格率
おおむね40%の程度と合格率となっています。
a)受験者数と合格者数の推移(2017年~2019年)
b)合格率の推移(2017年~2019年)
他の乙種の合格率は【65%程度】であるので、「乙4」は難しいとデータでは思われてしまいます。ですが、「乙4」は乙種の中で最も受験者数が多く、危険物取扱者の資格を取る方の多くはまず最初に「乙4」に挑戦する傾向(例年30万人弱)があるようです。ですので他の種類の試験は「乙4」合格後に受験する人(知識を持っている人)も多いため、合格率が上がるのではないかと考えられます。つまり「乙4」の合格率が一番低いのは「乙4」の問題が難しいのではなく、他の種類の受験者の知識的なレベルが高いためと思われます。
試験科目には「①危険物に関する法令」「②物理学および化学」「③危険物の性質とその火災予防および消火の方法」の3つの科目があり、全科目の合計ではなく、3科目それぞれで60%以上正解しないと不合格になってしまいますので、完璧に覚える必要はありませんが、まんべんなく点数を取る必要があります。(①が10問、②が10問、③が15問の出題数)
また合格者の定員などは設けられていないため、足切り点はありません。
危険物取扱者乙種の試験について
a)受験資格
受験資格は特になく、学歴・経歴関係なくどなたでも受験可能です。
(丙も同様。甲のみ受験資格で制限があります)
b)試験方法と試験時間
五肢択一式、マーク・カード方式
試験時間:2時間 1時間もあれば回答可能です。ある程度時間が経てば途中退席可能でした。

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