
仕事でも使うことが多い『Microsoft Excel』(以下Excel、エクセル)の機能の1つであるExcel関数を説明していきます。仕事の改善や個人的な知識向上に役立ててください(^o^)
第16回目の今回は
『数学/三角関数』関数である
【CEILING】関数
【CEILING.MATH】関数
【FLOOR】関数
【FLOOR.MATH】関数
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。
↓これまでのExcel関数に関する講座は下記インデックスからご覧ください↓
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目次
Excel関数目次(INDEX)
Excel関数の項目が増えてきたので、リンクに飛ぶような目次(INDEX)を作りました。 随時更新していくので、よろしくお願いします。 目次(INDEX) Excel関数 INDEX 関数講座番号内部 ...
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【CEILING関数】とは?
「CEILING」(シーリング)関数は、指定した「基準値」の倍数のうち、もっとも近い値に「数値」を切り上げる関数です。
切り上げられた値の絶対値は指定された「数値」より大きくなります。指定した「数値」と指定した「基準値」の符号が異なる場合、エラー値#NUM!が返されます。また引数に「数値」以外を指定した場合、エラー値#VALUE!が返されます。
【CEILING関数】の書式
書式=CEILING(数値,基準値)
数値:対象となる数値をセル参照や数値で指定
基準値:倍数の基準(切り上げの基準)を数値で指定
※[数値]の場所にマイナスの値を指定した場合、既定で「0」から近い値になります。
【CEILING関数】の使用例
下記表は、ある人の出勤履歴です。
赤囲い部の時間は左隣列の時間をCEILING関数で切り上げて表示しています。繰り上げ単位は「5分」単位で設定しています。
※1部分に入っている関数は下記の通りです。
E4セル=CEILING(D4,"0:05")
⇨D4セルを5分単位で切り上げる
【CEILING.MATH関数】とは?
「CEILING.MATH」(シーリング.マス)関数は、Excel2013から登場した関数で、指定した「基準値」の倍数のうち、もっとも近い値に「数値」を切り上げる関数です。使用用途はCEILING関数とほぼ同じですが、引数の指定など少し違いがあります。
切り上げられた値の絶対値は指定された「数値」より大きくなります。指定した「数値」と指定した「基準値」の符号が異なる場合、エラー値#NUM!が返されます。また引数に「数値」以外を指定した場合、エラー値#VALUE!が返されます。
【CEILING.MATH関数】の書式
書式=CEILING.MATH(数値,基準値,モード)
数値:対象となる数値をセル参照や数値で指定
基準値:倍数の基準(切り上げの基準)を数値で指定(省略可能)
モード:(省略可能)
[数値]が0、または省略の場合: 正の整数の場合は0から離れた形で調整、負の整数の場合は0に近い整数にて切り上げ調整します。
[数値]が0以外の場合:正負関係なく0から離れた形で切り上げ調整します。
※[基準値]を省略した場合、[数値]の場所が正の場合「+1」、負の場合は「-1」として処理してくれます。
※※[数値]の場所にマイナスの値を指定した場合、[モード]を省略するか「0」を入力すると「0」から近い値になり、「0」以外を入力すると「0」から離れた値になります。なお「CEILING関数」の場合は、選ぶことはできず、[数値]の場所にマイナスの値を指定した場合、既定で「0」から近い値になります。
【CEILING.MATHC関数】の使用例
CEILING.MATH(-13,3) → -12
CEILING.MATH(-13,3,1) → -15⇨負のまま数値だけ切り上げる。(元の-13より小さい)
【FLOOR関数】とは?
「FLOOR」(フロア-)関数は、指定した「基準値」の倍数のうち、もっとも近い値に「数値」を切り下げる関数です。
切り下げられた値の絶対値は指定された「数値」より小さくなります。指定した「数値」と指定した「基準値」の符号が異なる場合、エラー値#NUM!が返されます。また引数に「数値」以外を指定した場合、エラー値#VALUE!が返されます。
【FLOOR関数】の書式
書式=FLOOR(数値,基準値)
数値:対象となる数値をセル参照や数値で指定
基準値:倍数の基準(切り捨ての基準)を数値で指定
[数値]の場所にマイナスの値を指定した場合、選ぶことはできず、既定で「0」から離れた値になります。
【FLOOR関数】の使用例
下記表は、ある人の出勤履歴です。
赤囲い部の時間は左隣列の時間をFLOOR関数で切り下げて表示しています。繰り下げ単位は「5分」単位で設定しています。
※2の部分に入っている関数は下記の通りです。
G4セル=FLOOR(F4,"0:05")
⇨E4セルを5分単位で切り下げる
【FLOOR.MATH関数】とは?
「FLOOR.MATH」(フロア-.マス)関数は、Excel2013から登場した関数で、指定した「基準値」の倍数のうち、もっとも近い値に「数値」を切り下げる関数です。使用用途はFLOOR関数とほぼ同じですが、引数の指定など少し違いがあります。
切り下げられた値の絶対値は指定された「数値」より小さくなります。指定した「数値」と指定した「基準値」の符号が異なる場合、エラー値#NUM!が返されます。また引数に「数値」以外を指定した場合、エラー値#VALUE!が返されます。
【FLOOR.MATH関数】の書式
書式=FLOOR.MATH(数値,基準値,モード)
数値:対象となる数値をセル参照や数値で指定
基準値:倍数の基準(切り捨ての基準)を数値で指定(省略可能)
モード:(省略可能)
[数値]が0、または省略の場合: 正の整数の場合は0に近い形で調整、負の整数の場合は0から離れた整数にて切り下げ調整します。
[数値]が0以外の場合:正負関係なく0に近い形で切り下げ調整します。
※[基準値]を省略した場合、[数値]の場所が正の場合「+1」、負の場合は「-1」として処理してくれます。
※※[数値]の場所にマイナスの値を指定した場合、[モード]を省略するか「0」を入力すると「0」から近い値になり、「0」以外を入力すると「0」から離れた値になります。なお「FLOOR関数」の場合は、選ぶことはできず、既定で「0」から離れた値になります。
【FLOOR.MATHC関数】の使用例
FLOOR.MATH(-13,3) → -15
FLOOR.MATH(-13,3,1) → -12⇨負のまま数値だけ切り下げる。(元の-13より大きい)