
第31回目の対策講座の今回は、
【屋外タンク貯蔵所の基準】(分類:法令#12)
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。
危険物取扱者試験 乙4種対策講座用INDEX
《危険物乙4種 今日のチャレンジ問題》
今回の講座の範囲に捕らわれず、試験に出そうな問題を1題出題します(^o^)
少しずつ問題に慣れていきましょう!
Q.法令上、消防法に定められている危険物関係の各種手続きのうち正しいものは次のうちどれか。
1. 製造所等の用途を廃止したときは、当該施設の所有者、管理者又は占有者は遅滞なく市町村長等に届け出なければならない。
2. 危険物保安統括管理者を定めた場合は、任命する10日前までに市町村長等に届け出なければならない。
3. 危険物の品名・数量又は指定数量の倍数を変更する場合は、遅滞なく市町村長等に届け出なければならない。
4. 製造所等の譲渡又は引渡があったときは、譲渡人又は引渡を受けたものは許可を受けた者の地位を継承し、速やかに市町村長等に届け出なければならない。
5. 危険物保安監督者を定めたときは、都道府県知事に遅滞なく届けなければならない。
目次
屋外タンク貯蔵所
屋外にある貯蔵タンクで危険物を貯蔵、取り扱う施設のことである。
取り扱う液体の危険物の最大数量が1000キロリットル以上のものは【特定屋外タンク貯蔵所】といい、基準が厳しくなる。
屋外タンク貯蔵所の位置の基準
〇保安距離(タンク側面板からの距離)と保有空地(指定数量の倍数によって決まる)が必要。
〇引火点を有する危険物うぃ貯蔵、または取り扱う屋外タンク貯蔵所には、火災による隣接地域への延焼を防止するために、敷地内距離の確保が必要。⑦機内距離は、タンクの側面板から敷地内境界線までの距離を指す。
屋外タンク貯蔵所の構造の基準
〇タンクは厚みが3.2mm以上の鋼板を用いる。
〇外側にサビ止めの塗装をする。また底が地盤面に接している場合は、底板の外面は腐食を防止したものにする必要がある。
〇圧力タンクの場合は最大常用圧力の1.5倍の圧力で10分間行う水圧試験に、それ以外のタンクの場合は水張試験に合格したものでなければならない。
〇内圧が異常に高くなった場合、内部のガス等を上部に放出できる構造とする。
屋外タンク貯蔵所の設備の基準
〇防油堤が必要。
⇨防油堤というのは、危険物が漏洩した際にそこで食い止めるためのものである。
〇避雷設備(避雷針等)が必要。但し指定数量が10倍以上の施設のみが対象
〇危険物の量を自動表示する装置の設置が必要。
〇圧力タンクには安全装置を設ける必要がある。
〇圧力タンク以外のタンクには無弁通気管または大気弁付通気管を設ける必要がある。
〇屋外貯蔵タンクの水抜き管は、原則としてタンクの側面板に設ける。
防油堤
〇液体の危険物の屋外タンクの周囲に、防油堤を設ける。(二硫化炭素は除く)
・鉄筋コンクリート、または土で作る。
・容量はタンクの容量の110%以上とする。タンクが2基以上ある場合は、その中での最大のタンク容量の110%以上とする。
・高さは0.5m以上とする。
・面積は80000㎡以下とする。
・防油堤の高さが1mを超える場合は、約30mごとに堤内に出入りするための階段を設ける。もしくは土砂の盛り上げでも可。
・防油堤に設置するタンクの数は10基以下とする。
・内部の滞留水を排出するために水抜き口を設ける。
⇨防油堤内部に滞油、滞水した場合は、速やかに排出すること。
貯蔵の基準
〇アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、アセトアルデヒド、酸化プロピレンなどを、貯蔵し、又は取り扱うものは、あらかじめタンク内に窒素などの不活性ガスを入れておく。
〇計量口は計量時以外は閉鎖しておく。
〇タンクの元弁や注入口の弁、ふたは、危険物の注入・排出以外のときは閉鎖しておく。

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