
第10回目の対策講座(実践編#4)の今回は、
品質管理の基本(品質の概念)
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。

QC=Quality Controlの略で品質管理の意味。また職場内で自発的に集まった少人数の集団が、製品・サービスの品質管理や改善、不具合品の低減、安全対策に取り組む(QC活動)ことをQC活動という。
↓QC(品質管理)検定の概要に関しては、下記リンクをご覧ください↓ 目次 サブローこんにちは。サブローです。 本日はQC検定(品質管理検定)について説明をしていきますので、よろしくお願いします。 目次 QC検定とは? QCとは【Quality Control】の略であり、本 ... 続きを見る
【QC検定対策】 QC(品質管理)検定とは?(2020年度版)
↓QC(品質管理)検定講座のINDEXは下記リンクをご覧ください(随時更新予定)↓ サブローQC(品質管理)検定に関する説明が増やして行く予定なのでリンクに飛ぶような目次(INDEX)を作りました。 随時更新していくので、よろしくお願いします。 モグゾー対象級を記載していますが、あく ... 続きを見る
【QC検定2級対策】講座-目次(INDEX)
品質の定義
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
JIS Q 9000:2006(日本工業規格「品質マネジメントシステム-基本及び用語」)では下記のように品質は定義されています。
注記1:“品質”は悪い、良い、優れたなどの形容詞とともに使われることがある。
注記2: “本来備わっている”とは、“付与された”とは異なり、そのものが存在している限り、もっている特性を意味する。
要求品質と品質要素
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
JIS Q 9025:2003(日本工業規格「マネジメントシステムのパフォーマンス改善・品質機能展開の指針」)では下記のように要求品質は定義されています。
品質を構成している性質、性能を分解し、個々のそれぞれについて論じるような技術を品質展開といい、展開された個々の性質、性能を品質要素といいます。「機能」「性能」「操作性」「安全性」「信頼性」などがそれにあたります。
狙いの品質とできばえの品質
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
基本的には、”ねらいの品質”を目指して製造を行ないますが、必ずしも”ねらいの品質”通りに製品が出来上がるとは限りません。従って、”ねらいの品質”と”できばえの品質”の2つに分けて考えることが重要になってくるのです。
ねらいの品質
製品の目標として設定する品質のことを指します。設計図や製品仕様書等に定義されており、設計品質とも呼ばれます。”ねらいの品質”は、顧客の要求をしっかりと聞き、それに合うように設定していきます。つまり、”ねらいの品質”の良し悪し「顧客の要求にどれだけ合致しているか」で決められます。
できばえの品質
実際に製品として製造した際の品質で、製造品質、適合品質とも呼ばれます。実際の製品が、ねらいの品質で要求されたことをどれだけ満たしているかが、できばえの品質の良し悪しを決めることになります。
品質特性、代用特性
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
JIS Q 9000:2006(日本工業規格「品質マネジメントシステム-基本及び用語」)では、「要求事項に関連する、対象に本来備わっている特性」を"品質特性"といいます。
また注記に、「“本来備わっている”とは、あるものに内在していること、特に、永久不変の特性として内在していることを意味する。」、また「対象に付与された特性(例 対象の価格)は、その対象の品質特性ではない。」と定義されています。
例えば、電化製品の安全性やデザインは"品質特性"ですが、その値段は"品質特性"ではありません。
「要求される品質特性を直接測定することが難しいため、その代用として用いる品質特性」のことを代用特性といいます。
当り前品質と魅力的品質
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
充足されて当然で、うれしくない品質要素であり、充足されないと不満になる品質要素を、”当たり前品質"といいます。
充足されると満足を与えるが、充足されなくても特に不満はない品質要素を、"魅力的品質"といいます。
その関係性を表した「狩野モデル」(下図参照)があります。
サービスの品質、仕事の品質
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
従来からの物の品質をハードの品質とすれば、ソフトの品質として”サービスの品質”を対応づけることができます。
ソフトの品質には、品物に直結したアフターサービスを含みますが、その他にも企業の中で直接にモノづくりに関与していない間接部門において、次の工程にアウトプットを提供するために担当する仕事の品質についても該当します。
社会的品質
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
社会的品質とは、商品・サービスが購入者・使用者以外の社会や環境に及ぼす影響の程度のことをいいます。代表的なものに、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスによる地球温暖化問題が挙げられます。二酸化炭素は少なければ少ないほど「品質が優れている」とすることができるので、”社会的品質”を高めるためには、その低減が行わなければなりません。
このロス(損失、むだ)の低減は、供給者と顧客の間で自主的に行われることが望ましいのですが、最適な資源配分を実現する方法として法律・条例などで規制することによって行われる場合もあります。
顧客満足(CS)、顧客価値
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
顧客満足とは、JIS Q 9000:2006(日本工業規格「品質マネジメントシステム-基本及び用語」)では「顧客の要求が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」と定義されています。ここでの要求事項とは「明示されている、通常、暗黙のうちに了解されている若しくは義務として要求されている、ニーズ又は期待」と定義されています。また、顧客とは「製品を受け取る組織又は人」と定義され、例として、「消費者、依頼人、エンドユーザ、小売業者、受益者及び購入者」、さらに「顧客は、組織の内部又は外部のいずれでもあり得る」と記載されています。
企業は、製品やサービスを利用することで消費者が得られる有形、無形の価値を与えるとともに、お客様が、常に自社の製品やサービスを選択してくれるように、顧客満足を高め、再購買につながるブランドロイヤリティ戦略が必要となってきます
CSとは「Customer Satisfaction」の略で、顧客満足度のことです。1990年代にアメリカで流行しだし、1990年代後半に日本の企業でも取り入れられるようになりました。顧客からアンケート調査などで自社サービスに対する満足度を聞き、点数化して評価します。
【CSは「期待水準」と「知覚水準」で決まる】
つまりCSは、「期待水準」と「知覚水準」のバランスで決まると言われています。
・「知覚水準」:顧客がそのサービスを実際に利用して得られた水準
顧客はそのサービスが期待以上だと、満足感を得ます。
つまり、「知覚水準」が「期待水準」を上回れば満足度が上がり、その逆であれば満足度は下がります。

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