
第1回目の対策講座(手法編#1)の今回は、
【データの取り方とまとめかた #1】
の説明をしていきますので、よろしくお願いします。

QC=Quality Controlの略で品質管理の意味。また職場内で自発的に集まった少人数の集団が、製品・サービスの品質管理や改善、不具合品の低減、安全対策に取り組む(QC活動)ことをQC活動という。
↓QC(品質管理)検定の概要に関しては、下記リンクをご覧ください↓ 目次 サブローこんにちは。サブローです。 本日はQC検定(品質管理検定)について説明をしていきますので、よろしくお願いします。 目次 QC検定とは? QCとは【Quality Control】の略であり、本 ... 続きを見る
【QC検定対策】 QC(品質管理)検定とは?(2020年度版)
↓QC(品質管理)検定講座のINDEXは下記リンクをご覧ください(随時更新予定)↓ サブローQC(品質管理)検定に関する説明が増やして行く予定なのでリンクに飛ぶような目次(INDEX)を作りました。 随時更新していくので、よろしくお願いします。 モグゾー対象級を記載していますが、あく ... 続きを見る
【QC検定2級対策】講座-目次(INDEX)
データの種類
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
品質管理の分野で扱うデータは大きな分類として、①数値データ(測定値)と②言語データに区分されます。①数値データの中で『計量値』と『計数値』に分けられます。イメージとしては下図1の通りです。
計量値
連続量として測定できる品質特性の値のこと。
例:
☆水溶液の濃度(%)
☆身長(cm)
☆時間(h)
★時計でいうとアナログ時計がよい例です。絶え間なく一定に動くことにより時間の経過を表しています。
計数値
個数として測ることができる品質特性の値のこと。
例:
☆具合品の数(個)
☆機械の台数(台)
☆学級の数(クラス)
★時計でいうとデジタル時計がよい例です。1分、または1秒単位の一定間隔で表示します。
計量値と計数値の混在パターン
計量値と計数値が組み合わさったデータに関しては、割算(÷)の場合とかけ算(×)の場合で分類が異なります。
①わり算で分子が『計量値』の場合は『計量値』として扱います。
例:長い50cmの棒を切って、4人でわける場合
⇨ 50cm(計量値)÷4人(計数値)=12.5cm(計量値)
②わり算で分子が『計数値』の場合は『計数値』として扱います。
例:不具合数5個を検査個数500個で割って、不具合率(%)を出す場合
⇨ 5個(計数値)÷500個(計数値)=1%(計数値)
③かけ算で『計量値』で表せるデータは『計量値』として扱います。
例:1日に100gずつ1週間食べた場合の量を出す場合
⇨ 100g(計量値)×7日(計数値)=700g(計量値)
言語データ
数値化しにくい『大きい』『小さい』『強い』『弱い』などの言語で表されたデータで定性データともいいます。つまり品質特性や要求品質などを言葉で表現したものです。
母集団とサンプル
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
データの対象となる集団全体を『母集団』といいます。『母集団』の中からデータを抽出することを『サンプリング』と言います。得られたデータは『標本(サンプル)』と呼ばれます。
データを取る目的は、取ったデータそのものの状態を知るためではなく、母集団の状態をデータから推測し、工程またはロットに対しての処置を行うためです。
母集団には、無限母集団と有限母集団の2つ存在します。
●無限母集団:母集団の大きさが無限大と考えられる母集団で、例えば「工程」が該当します。
●有限母集団:母集団の大きさが有限と考えられる母集団で、例えば「ロット」が該当します。
●ロット:同じ種類の製品を生産の単位としてまとめた数量のこと。
※推測・処置は2級以上対象
サンプリングと測定誤差
◎:内容を実務で運用できるレベル
○ :内容を知識として理解しているレベル
△:言葉を知っている程度のレベル
×:出題範囲ではない項目
サンプリング
サンプリングとは、母集団からサンプル(標本)を取ることを意味します。サンプリングが適切に行われないと母集団がある方向に固まってしまい誤った判断や処置になってしまいます。サンプリングする人の意思が働かないように、かたよりのないサンプリング(無作為による抜き取り)を行うことが重要です。
測定と測定誤差
データは、母集団からとったサンプルを測定することによって得られます。但し、測定には必ず測定誤差がありますので、測定誤差を十分に小さくしておかないと工程やロットに対する判断や処置を誤ってしまうことがあります。測定誤差を可能な限り小さくするためには、測定器や測定手順を日々検討・改善し、日常の管理を行なうことが重要です。
JIS Z8103(日本工業規格【計測用語】)では下記のように定義されています。
●測定:ある量を基準としている量と比較し数値または符号を用いて表すこと
●誤差:測定値から真の値を引いた値
●かたより:測定値の母平均から真の値を引いた値。
※かたよりは、その大きさが分かればその分だけ補正することにより取り除くことが可能である。
●ばらつき:測定値の大きさがそろっていないこと。また、ふぞろいの程度。ばらつきの大きさを表すには、例えば、標準偏差を用いる
※ばらつきは測定者によるばらつきや、測定日によるばらつき、測定器によるばらつきなど色々な原因に影響されるので、原因を調査し、ばらつきが一定の範囲内に押さえ込むことができるように測定方法の標準化が重要である。
イメージとしては図3を参照ください。(●は測定値を示す)
真の値:まったく誤差のない本当の値のこと
母平均:母集団の平均値のこと
測定の目的は測定量の真の値を求めることですが、得られる測定値にはいくらからの誤差が含まれてしまいます。誤差は下記2種類の誤差があると言われています。
●系統誤差:測定者や測定器のクセ、校正状態、測定条件などのかたよりが与える原因によって真の値からずれてしまう誤差のこと。
●偶然誤差:何回も同じ測定をしたときに生じる突き止められない原因によって起こり、測定値のばらつきとなって現れる誤差のこと。

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